ムササビ ムラちゃんの大冒険

 ムササビの兄弟が遊んでいました。

 その名は、サムちゃん、シムちゃん、ムラちゃんです。

 三匹は、木から木へと飛びうつり。

 「こっちこっち ムラちゃんおそいよ」 とサムちゃんとシムちゃんがせかします。

 

けれどムラちゃんは、後一歩という所で落ちてしまいました。「わー」 と言って。

落ちた所は、水の中。ムラちゃんは、ひっしにもがきました。

おぼれそうになりながらも、もがきつづけました。

もがきつづけたかいあって やっと島に到着。休もうとしました。

しかしつるつるとすべって登れやしない。

 

そこに大きな声がしました。上を見上げてみたら大きな魚がいました。

そしてムラちゃんは、自己紹介をしました。

「ぼくは、ムササビムラちゃんです」 と。

「わしは、クジラじゃ」 と、名前を言い合いました。

しばらくしゃべっていたら山に帰りたくなりました。

クジラさんにお願いして潮を吹いてもらう事にしました。

潮を吹いてもらって飛んで行きました。「またきっと会おうね」 と言って。

 

そして山につっこみました。 サムちゃんとシムちゃんは、びっくり。

そして「今までどこに行っていたの?」 と聞きました。

「ちょっとクジラさんの所まで。」 とムラちゃんは言いました。

サムちゃんとシムちゃんも行きたくなりました。

ムラちゃんが「川に流されて行けば行けるよ」 と言いました。

そしてサムちゃんとシムちゃんは、川へ行きました。

ムラちゃんは、その後をこっそりついて行きました。

サムちゃんとシムちゃんを見送りながら自分も付いて行くことにしました。一人じゃつらいから。

 

そして三匹は、川をこえ海に出ました。 泳いで行ったらクジラさんに出会いました。

クジラさんは、「また来たのかい」 と言いました。

ムラちゃんが「今度は、兄たちを連れて」 と言いました。

そしてクジラさんに乗って広い海を探検に出かける事にしました。

「潮を吹かないで」 と頼んで。

ひみつのどうくつとかも探検していい気分になりました。

夜になれば星をながめて昼になれば魚をながめていい感じ。

おなかがすいたらしっぽをたらして魚つり。 おなかがふくれたら動き回りました。

 

もう帰りたくなってクジラさんにお願いしました。

「もう帰っちゃうの?」 とクジラさんがさみしそうに言いました。そしてしかたなく潮を吹きました。

その潮に乗って山へ帰りました。 あっというまに住んでいる所につきました。

「楽しかったな」 とムササビたちは、言いました。

そして自分たちの巣へ帰って行きました。

これからも三匹は、楽しく暮らしましたとさ。   (おわり)